洗脳の科学

2005年1月21日 感想文。
 まぁ確かに、なんかひっかかったんです、出版社の名前。知ってる、というより字面が。まぁ「洗脳の科学」なんてタイトルの本を堂々と出すくらいだからまともじゃない事は当たり前といえば当たり前ですが。

 そしたら知ってました。出版社自体は知らないけれどあの辻本清美の情夫?疑惑があった元連合赤軍の人間が社長やってる出版社じゃないですか。うわー危険。

 本書は全くのタイトル倒れの屑本です。洗脳の手口について書かれているのかと思いきや内容はほぼ全編(まだ8割くらいしか読んでませんが…)行動療法と共産主義への中傷めいたたわごと。

 特に著者はスキナー(パブロフの犬と並ぶ「スキナーの鳩」で有名な人。スキナーの鳩って言うのは確かスイッチを押すとエサがでる狭い箱に鳩をつっこんでおく。鳩は最初は偶然からスイッチに触れ、エサが出る事を知り、しばらくするとその因果関係に気付き自分でスイッチを押してエサにありつくようになる、という話。
 しかしネットで調べたら被験体はネズミであった。おかしいなぁ…スキナーといえば鳩なのに。記憶違いか?まぁスキナーがネズミでそんな実験をしたのは本当です。ちなみにパブロフの犬のような外界からの刺激に対する反応を古典的条件付け、このネズミだか鳩だかの実験で得られたような自発的な行動により報酬を得ての学習をオペラント条件付けといいます)が嫌いらしく、ほとんど明確な根拠も示さないまま「基本的に愚か」「神を演じる事に少なからぬ執着を示している」などと既に中傷の域に達するような事を書き連ねている(カッコ内で改行という前代未聞の事をやってしまったよ)。
 
 出版された時代が時代(1978年)だからソ連のスパイが〜とかコミュニストは〜っていうような発言が多めなのはある程度仕方ないとしましょう。しかし紹介されてる手口は今日ではとても幼稚な部類、つまり何日も眠らせないとか独房にいれとくとか挙句の果ては薬物の投与とか外科的手術とかしかないのは全くこの種の本としては役立たずといえます。
 そもそも拉致して数年間も身柄を確保できる状態ではそんなもの落せないほうがどうにかしてるでしょう(勿論冷戦下ではそういう拷問に対抗する訓練とかもあったかもしれないしそもそもスパイは元からタフであろうし逮捕された時にはある程度覚悟してるわけで一般人よりも遥かに手間はかかったのだろう。そういった場合には役に立つのかもしれないが…)。言ってしまえば全くスマートではありません。

 暴力的手段で強制するのはそれはただの拷問です。そして拷問を使えるというのは法が及ばぬ場所で行われる(地理的、または権利的に)場合のみ。全く非現実的です。この作者はどうも行動療法とこうした単なる肉体的、精神的な拷問を一緒にしているようなフシがあり、それはどうにもいただけません。ただし、前述の鳩だかネズミの話においてはエサを得るのは勿論「プラスの学習」ですが例えば電気が流れて痛い目にあう、なども「マイナスの学習」として同じカテゴリーに入れられています。確か。つまり「殴られて痛かった。またやられるのは嫌だから喋っちゃえ」というのも一応は行動療法の亜流として解釈できない事はありません。普通はしませんが。殴られてから考えるのは動物ですから。

 ちなみに行動療法って言うのは乱暴に言えば「行動を改善する事によって心も変わる」という考え方。つまりなんらかの原因があるからこそ問題行動が生まれる、それを矯正すれば心の問題も収まるという、まぁこんな大雑把に言っただけでは乱暴なだけだけれどそんな理論です(これも記憶です)。多分、普通と逆、ってのが斬新だったのでしょう。アル中治すのに原因を除くのではなくまず酒を取り上げようってのを学問的に唱えたわけだから。ある意味、型を延々練習させる日本の古典芸能(ってあんまり詳しくないけれど)にも通じるのかなと勝手に思ってます。
 つまり形を似せれば魂は宿る、という思想ですか。同じ動作を延々繰り返す事によって神を降ろすのはどこのシャーマンでもやりますよね。関係あるかはしらないけれど。

 そしてこの本の最大の問題は筆者の主張する洗脳とやらが成功していない、という事。一部東側の手口として朝鮮戦争当時の成功例(捕虜になったアメリカ兵が赤化)もあるけれど筆者が西側のCIAや行動心理学者の陰謀として述べた話はほとんど全てが失敗談。前頭葉を除去したら植物人間になった、とか。あぁ、あとは薬物漬けにしたら言いつけには従うけど感情がほとんどなくなった、とか。勉強になりません。
 それって洗脳って言いますか?単に壊してるだけじゃないですか。洗脳ってのは教化であって誰かの為に自発的に行動するように仕向けるのが本義のはず。それを廃人だとか植物人間にしてしまっては全く意味がない。オウム以下ですわ。
 拷問としてだって最低ランクです。情報を効率的に得る為の手段が拷問であるはずであり、苛め抜くだけでは言い方は悪いですがそれはただの遊びです。ストレス解消。中世的な意味での拷問、か。せめて遺体をさらすなりするなら反対者にたいする威圧程度にはなるのでしょうが。

 洗脳、という言葉はとても刺激的でそれ自体がマイナスのイメージを含んでいます。それは承知していますが単に言葉の意味だけでいえば現代の日本においてまさに広告は洗脳の道具になっている、と僕は考えます。
 ただ通常の(小規模の)洗脳は相手に警戒された状態から始まるわけで、あと大体はその人間の本来持つ主義主張などを曲げろと要請するのである程度ハードルが高い。まず全く反対の態度を持つ人間を説得せねばならんわけです。
 しかし今の時代、誰も広告に洗脳の意図があるなんて思いませんから警戒しません。わかりやすいイデオロギーの話をすれば「左がかってるから朝日をとらない」という人間はいるでしょうがきっとFlashの中吊り見て警戒はしないでしょう。大体それでFlash買ってしまってもそれは大体の人にとって自分の主義主張を曲げるとかそういう大きな問題じゃないし、せいぜい数百円の損になるかならないかでしょう。
 その程度の態度変容であればそれこそオウムがやったといわれて新聞やなんかに載った…例えば同じ言葉を延々聞かせ続けるとか…そんなドラスティックな方法を取る必要はないわけです。

 ま、最近ではそれが氾濫しすぎて見るほうも麻痺しちゃって全然効かない、って話も聞きますけどね。
 読了しました。全然記憶していなかったけれど、この人はテルアビブ大学の東アジア学科長を前までやっていたようでちょろちょろ山森先生(http://www.geocities.jp/mikayamamori/)の日記に登場しています。いや、ちゃんとこの本が紹介されたトコで出てきたのは覚えてるんですが…。あ、よく出てくるあの人の事だったのね、と今更ながら合点。最近ヘブライ語で「アヒー(わが兄弟)、ヤクザ」ってのを書いて売れてるそうですが。
 
 
 肝心の中身はといえば全くタイトルそのまんま。ただ異種の民族と自民族の差異から自民族の特徴を知る、というのが文化人類学の立場だったと思うのだけれど著者の語る言葉の中にはそういう明確な内容はない。「日本人」と「ヤクザ」という対比はあっても。
 そして、この本は真面目な学術本なので半端な気持ちで手に取ると、寝ます(苦笑。

 印象に残った文。
「ヤクザは日本人の中心的自我の一つの変形であり、逆もまた真なりといえる(P53)」


 …つまり(ここからはこの本を読んでの僕の勝手な考えだけれど)、日本人や日本社会にとってヤクザは決して「異物」ではなく、それどころか日本人の思う「日本的である」という事の一つの象徴(例えば義侠心であるとかそういった事)とされている、という事。

 この部分を読んでおととしだかに読んだ森孝一先生の『宗教からよむ「アメリカ」』という本に「モルモン教はアメリカ人よりアメリカ的であった事も政府によって危険視された原因の一つであった(これも記憶によるのでちょっと正確かどうか保障しかねるけれど)」というような記述があった事を思い出しました。
 モルモン教が潰されたのは合衆国に合流する意思がなかったのが一番大きな原因だとは思いますが(一夫多妻制の容認など)。

 そしてその山森先生の日記で片っ端から「ヤクザ」で過去ログを漁っていた時に見つけた学生の発言(この本を使って院で授業をしたときの話)、「イスラエル人とパレスチナ人のことを考えればいい。イスラエル人がいなければパレスチナ人はいなかったし、パレスチナ人がいるからイスラエル人のアイデンティティがある。そして両者は互いに離れられないぐらい絡まりあって、互いを反映して、だんだん似てくるのさ」
 
 これも興味深いと思います。文中で述べられているヤクザとカタギとの関係とはちょっと違う気もするけれど。
 これを読んで思い出すのは「相争う二つの陣営は対立するが故に互いに徐々に歩み寄り、構造が似ていく」という話。これはどこで読んだか忘れた。そしてとても思い出したい。たしかアメリカの二大政党制の話かなんかで出てきたんだけど…。

 さらに話を進めていくと敵と戦う為に生まれた組織は戦いが長く続く内に組織自体にコミットする(という表現はどうだろう?あってんのかな)人間が多数出てきて組織それ自体を保つ為に敵が必要になってくる(パレスチナ人が一応組織としてPLOをやっていられるのは多分対イスラエルという目標があるからでしょうし、日本での例を挙げれば左翼から乗り換えたオウムが弱体化してきて存在価値がなくなって困ってる公安調査庁だとか)…という所までたどり着くような気もするけれど、これは完全に別の話になりますな。
 人間が暮らしていくところにヤクザなりギャングなり呼称はなんでもアウトローという存在は発生するだろうけれど(これは後述)それは別に必要としてるから、というわけじゃなく自然に生まれる、という話だし。
 いや、発生は望まれて発生するわけではないけれど常に進んで生贄になる役回りの人間というのは社会に望まれてるのか…(フレイザーの金枝篇にある「豊作を願って乞食を王として担ぎ、豊作であればもてなし、凶作であればこれを殺す」という話を思い出しました。あれ、乞食という人種(?)がいなかったら誰彼構わず生贄って事になって嫌だもんなぁ…)。ふむ。


 そしてもう一つ、
「大規模な社会において逸脱のレッテルを貼ることは、一部の人々を社会的不適合者としてより分ける事によって、対照的に他の人々が社会秩序に『適合』している事を際立たせる事になり、したがって社会の統一を強める事になる(P.301)」


『聖人たちからなる社会を、つまり模範的な人々からなる修道院を思い浮かべてみてもらいたい。そこではいわゆる犯罪はありえないだろう。ところがそのような場ではふつうの人々には許す事のできる些細な過ちと思われることが、ふつうの社会でいわゆる犯罪が引き起こすであろうスキャンダルに等しい結果を生み出すのだ(ben-Yehuda 1985)(P.276)』


という記述もまたふむふむ、と思わされる。社会の中では予め「社会の周辺の何%は犯罪者と見なす」という決定があって実はその周辺の住人が犯した「犯罪」の軽重はどうでもよく、ただその社会の構成員にその社会がどういう性質かを示す為(つまり、なんでも輪郭がはっきりしていた方がモノの形はつかみやすいといったような)、そして社会がその目指す方向に更に変化していく為(先ほどの修道院の例で言えば「更に善人になる」為)の…悪く言ってしまえば生贄にされている、ってことなのかな。

 しかしそうすると必然的に一旦生まれた社会は延々と縮小の方向に向かっていく、って事になっちゃうのだけれど。きっと修道院の最後の一人は自分より少し善人ではない他者を排除した後自分の不完全さを呪って首を吊るでしょう。

 なんか書いてる内に上下二つのトピックが重なってきましたね。つまりヤクザという人種は一種穢れ(ケガレ)を引き受ける存在だからこそ疎ましがられながらもカタギに必要とされていた、って事なんですか?

 あれ?そうすると完全に民俗学ですね…。このパラグラフの内容は本文とは全く関係ないのですがつまりそうなるとヤクザの役回りというのは持衰(船が嵐に逢う事を避ける為の人柱)やもっとわかりやすく言えば霊能者たる巫女と同じだったと言う事なのかな?もっと過激に(ほぼノリだけで強引に)言えば人の罪を背負って天に召されたイエス=キリストといえなくもないでしょう(流石に強引すぎ…)。

 思考が回転していきます。

 考えれば考えるほど面白い、そんな材料を提供してくれる本でした。


 ただ、P.299において「犯罪種別検挙者数に占める暴力団員の比率」(警察白書)を筆者は挙げて「殺人や強盗に関してはそれぞれ25%及び19%を占めているだけである」と述べているがこれはざっと読んだ限り初歩的な統計のトリックであるように思える。
 つまり、ヤクザは全体でも4万4千(全国暴力追放運動推進センターより)人、対するカタギはその他の…まぁ不公平であるから幼児、それに多分ヤクザの構成員の数に女性は入っていないのだろうからそれを抜いたとしても物凄く荒く計算して軽く500倍の2000万くらいはいるわけでしょう。
 要するに母集団の数が全く違う。500分の1しかいない人間が占める比率として果たして25%は低いのであろうか?という事。

 あとところどころでヤクザの典型的な主張である「自分たちを締め付けると地下に潜るからもっとタチが悪くなる」とか「政治家や大企業はもっと悪い事をやっている」というのを取り上げてるのもどうかと思います。「あの子もやってるんだから」っていう理屈は小学校ですら通用しないような…。

 ま、そんな感じ。
 酷いですね。ちなみに写真美術館での上映だったわけですがこりゃ客も少ないわ…みたいな。ギャグのつもりらしいけど老人を殴ったりしてて笑えない、全般的にエロい、というか下品。面白ければ許せるレベルだけど…。

 ちなみに二階展示室外でやってたチェロDUO手でした。音はずしすぎ。人数は少なくなるにしたがってどんどん個人の技量が試されていくようになるわけで…。もう何も言いませんがとりあえず音をはずすのはやめたほうがいいように思います。
 …いやいや、精進せねば、と思ったわけですよ。

 ちなみに映画のほうの曲目は
牧神の午後への前奏曲(ドビュッシー)
スラブ舞曲集Op.46第7番(ドヴォルザーク)
ボレロ(ラヴェル)
悲しきワルツ(シベリウス)
2つのオーボエと2つのクラリネットの協奏曲ハ長調Pp.47(ヴィヴァルディ)
火の鳥(ストラヴィンスキー)
…指揮はカラヤンという事で映像無しでノンストップでヘッドフォンでもして演奏だけ聞いてた方が100倍ほどマシでしたね。

 まぁでも、今日はこじれた後にA木嬢に会うのが初めてだったわけでそれが上手く行った事で全てよしとしましょう。ちなみに彼女、2005年は二人の男の間で夏頃まで揺れ動くらしいですよ。うふふ。束縛しない自由人と誰か。自由人が今彼らしいですが…。まぁ確かに今彼は遠距離長かったからあんまり会えなかったり彼女が他の男と遊びに行っても気にならないのかもなぁ…。ま、いいんですけどね。映画が終わったのが4時半とかでしかも年始だし店を探すのに難儀、しそうになったけどあそこなら絶対やってる、と思いやっぱりやってたモンスーンへ。「言葉は字面以外にも意味を持つ事があるのでそれをくむ事を覚えましょう」とかいう説教をしつつ軽く食って解散。彼女、軽くタメ語に移行しようとして失敗しましたね。

 新年挨拶回り、という事で恵比寿へ。しかし誓い通りノンアルコール。他に客がいなかったのでK田さん(すでに僕を呼ぶときは半分くらい「君」になってる・笑)とおしゃべりしつつホットオレンジジュースとかジンジャエールとか。
 愛読HP、http://www.geocities.jp/mikayamamori/の著者が2002年に書いた本。小さな(?)キリスト教系の出版社から出ているし厚さの割りに安いとはいえない。内容もイスラエルでの日常、生活習慣(時々日本文化との対比)等が書いてある…だけ、といえばだけの本である。多分イスラエルの最近の首相の顔を見て誰が誰だかわかる人じゃないと全然まったく面白くないと思われるのです。
 ちなみに学校の図書館に注文したら入荷してくれました。結構簡単な作業で注文できて、したことすら忘れてたけど結構早い対応だったとは思います。カタいものではないとはいえ学術書に入る(多分)のだろうからこういうものについては結構簡単に購入してくれるのかもしれませんね。便利便利。母などは高い学費を少しでも取り返すために使えるものは何でもいいから使い倒せ、といいます。僕は結構使ってる方ではありますね。

 実は僕もこの本、また著者の山森さんがHPに書いている日記の面白さというのは説明できません。読んで頭が良くなったかと問われれば別にそんな事もないし(あ、でもTVの報道と個人の意見とはいえ現地の肌感覚がこんなにもずれるんだな、ってのは凄く勉強になりますが。特に同じトピックについて語られている時に)。波長があう、とか勝手に言うのもなんでしょうけどトピックがどうのって話ではないように思えるのです。書き方が好きなんでしょうね。それ以外にいまんとこ思いつきません。思いついたら追記します。

 それにしても僕がHPを見始めたのは…多分もう2年やそこら前の事でしょう。これだけ長い間見ているHPはあまり他にありません。裏ニュース時代から引き続いての連邦位かも知れない、もしかしたら。

しかし風邪が治りきりません。ビデオが治ったのでオタクになってみようと思います。
 まだまだ頭痛は続く上に別にたいした授業でもないので家で療養。しかしそんな事してる間にも予定は詰まってる…。旅行会社行かなきゃなぁああ…。

 そんなわけでランボーをやってました。これって今放送したらなんか苦情来そうじゃありませんか?ロシアから。「このソ連野郎!」とゆっちゃってるし(しかもランボー、最後の方ほとんどソ連兵狙って殺してる…)。

 僕がこの映画を見たのは多分はじめて。昔見たのは怒りのアフガンだった気がするので。まぁなんていうか「原材料マッチョ、以上」って感じですね。これを映画として面白いとかつまらないとかいうのはそぐわない気がします。

 スタローンは背が小さいので(172cmらしい。ちなみに参考にしたhttp://www.fmstar.com/mdb/tall.htmlは面白い。クリントイーストウッドってあんまり背が高いイメージなかったなぁ)セットから共演者まで全部を小さく揃えた事はあまりに有名ですが…って日本人男子の平均位か。まぁ有名なんですがやっぱりヘリとかのサイズは縮めるわけにいかないせいかやっぱり小さいな、って感じはしました。

 最後の「私たちが国を愛したように、国も私達を愛してほしい」ってランボーの台詞はちょっと重い気もしましたが国にとって兵士は腐るほど居るけど兵隊にとって国は一つしかない、重みは自ずから違ってくるでしょうよ…。
 っていうかランボー君、将来が心配ですね。シン・風間はアレだけ願っていたのに除隊された途端廃人同然になり結局また戦場に戻ってしまったわけですが(風邪引いてるうちにエリア88読み直したんですよ)ランボー君もやっぱり戦場が忘れられずに国に帰ってもいきなり暴れだしたり異常殺人を犯したりするようになるんでしょうか。っていうか一番最初見なかったけどなんで強制労働とかさせられてるんだ?
 http://homepage3.nifty.com/kazano/で勧められてたので購入。この人はずっと富士見ファンタジアで書いてた人だなぁ・・・うわーはずかし懐かし。しかしこれだってそれ系ですね。そもそもこんなラインが増えたのなんて知らなかったし。

 まぁ表紙は(その系統としては)至って普通のセル塗りなわけで今ならちょっとエロ本よりレジに持ってくの躊躇すること請け合いな作りなわけです(そうでもないか)。でも内容の方はといえば・・・って読みなれてればなんと言う事もない「やっぱりそういう人が書いた小説」なわけですが。文体はね。

 でも味付けにでてくるのはマニア垂涎・・・かどうかは自分がマニアじゃないからわからないけどSF御用達の言葉たちなわけですよ。シュレディンガーの猫とか。んでやたら博識?な主人公がいちいち意味不明な宇宙人とさも当然のように接しながら無自覚に事件を解決していく?話なわけです。

 面白いです。短編だからさっくし読めるし。最後の話はいらない気もするけど。

 でもなんかこのビールネタ、ほかで見たことあるんだよな・・・下手すりゃこの人の昔の作品のあとがきとかかもしれないけど。

 これは違うみたいだけどこうまで当然のように宇宙人が出てきてしかも自分の正体を隠す気がない(銀河警察だ、とか言って手帳見せちゃうし)と語られていないだけで実はこの作品世界においては宇宙人がいるのは当然なのかも、と思っちゃったりします。
 つまりその他の点においてはまったく現実世界と同じつくりだから読者は現実と同じ設定の世界が舞台だと思っちゃう、でも最後に「実は似てるけど違ったんですよ」みたいなオチが待ってる、みたいな。菊地秀行の短編でそういうのがありましたな(確か「死愁記」収録)。あれは狙ってるのかどうなのかわからないけど主人公は日本人でなにも違和感なく回りの世界を語るから舞台は日本かと思いきや国際結婚して海外で暮らしてる日本人だった、とかいう話。なんかそこらへんにカギが隠れていたような。あれは面白かった。
 推理小説なんかではもっとわざとらしく「現実っぽいけど超能力者がいる世界」とかが舞台になってたりしますよね。もう現実世界の法則にのっとって正当な推理勝負を読者に挑むのは難しいんでしょう。京極とか清涼院とかも奇手だし言ってしまえば。

DAWN OF THE DEAD

2004年10月12日 感想文。
 面白い。マニアックな要素はあまりないが娯楽映画としては良い。って別にゾンビマニアじゃないからわかんないけど。でもレーティング下げるために残虐描写を抑えたとかどっかに書いてあったんでそこら辺もあったんでしょう、このとっつきやすさには。上手く作ってあるように思います。ただモールはこもるには広すぎるしその中に誰も客がいないってのも不自然な話。
 でもまぁ映画なんだし枝葉末節気にしても仕方ないし破壊屋で言われてるようにその他の…たとえばアンディの描き方(と最期の看板での交信)とか「ゾンビは犬を襲わない」とかそういう描写とか設定は素敵で上手いと思いましたよ。

 でも何といっても一番不自然なのは…軍隊はあんなのには負けませんよ今時。このゾンビはもろいし最初はびっくりするけど別に肉体的に優れてるわけでもなく(走るけど)。まぁ良い射的の的…になってますね劇中でも。大佐。

 そういや主演女優が日本来たときにすっごくうれしそうにゾンビが好きとか何とか言ってた気がする。記者会見で「怖いのは?」と聞かれて「ジョージブッシュ」と答えている、そんなお茶目な人です。

LOVERS見た

2004年9月19日 感想文。
 変だこの映画。T1曰く「いいじゃんチャンツィイー可愛かったし」そりゃそうなんだけどね。滅多に美人という評価を下さない僕も垂涎でしたから。だらだら。

 しかしなんだねこの馬鹿っぷり。なんてーかVersusに通じる「登場人物は真面目にやってるつもりなのに客には笑える」感覚が全編にあります。予定調和みたいなものの過剰さかなぁ原因は。竹林で追い込まれて竹槍投げ込まれるシーンとか(至近距離から数え切れない程打ち込まれてるのに"偶然"一本も当たらず、しかしその竹で身動きが取れなくなる)。その後追っ手がみんなで竹を砥いでるのにも笑えましたな。むしろその前の一斉に竹に登ってるシーンから笑いっぱなしとの噂もありますが。なんで朝廷軍がそんなに木登り上手いかね。予告で見た時は飛刀門の兵隊かと思ったよ。
 あーでもVERSUSはかなり狙ってやってるのがわかるから良いのよ。でもこの作品は違うでしょ…。

 あと男が醜いね、ケダモノ。金城もアンディラウもすぐ押し倒しちゃう。アンディなんか途中で拒まれたからって殺しちゃうし(いやでもあそこまで言いなりになっておいて脱がそうとすると拒否するのもどうかと思うね。生殺し。)。新頭目は一瞬顔隠して出てくるだけで結局誰だかわかんないし(死んじゃったアニタムイの役だったから代役立てなかった為に出番が消えたという好意的な解釈も出来るけど)。

 しかもラストはいったいなんですかー!ラウちゃんが結局投げようとしてフリだけで投げなかったのは飛刀が勿体無かったからでしょ?投げるふりすれば自分の手を汚さずに殺せると思って(多分あのまま斬りあったら負けてたし)。それを何故か金城は「僕から歩み寄って先に殺される」とか何とか言っちゃってさー。そんな事してないでさっさとラウちゃん叩き殺せっつーの!

 良かった点。
・ツィイーの舞い
  流石に本職。
  セットもかなり凝ってたしこの辺が多分一番劇中でよかった。っていうかホントこの人がいなかったらこの映画救い様なし。

・アクション
  みんなスタントなしでよく動くねぇ。

 なんかこう全編に矛盾が満ちてました。一個一個は細かいけど作る側が細かい事考えてない事がよくわかる嫌な矛盾。
 ほら、例えば漫画とか書いたとして背景も書かなきゃいけないわけじゃないですか。だから当然読む方が意識しない所まで書く方は考えて書く。飯を食ってるなら茶碗の柄まで。でもそういう所を全部削っちゃったのがこの映画、なのかなぁ?読み手が見る部分はとことん派手だけどそれ以外は手抜き、みたいな。ありえないご都合主義、って意味では漫画的とも言えなくもないんだけれど。

 そうそう重要な点。

主題歌はどう考えてもゴッドファーザーのテーマのパクリ
 先日12chだったかでクリムトの「接吻」の特集をやっていてそこにちょこっと昔見た事がある人が出ていた。アランウエストというアメリカ人。アメリカの美大を出た後芸大の日本画科(加山又造研究室)に入学、今でも屏風絵を書いている人である。番組に出ていたのはクリムトが使った金の使い分けの技法の解説か何かだったんだけどその中でちょろっと個展やってます、ってのを言っててそれで思い立って今日銀座まで行って来ました。ちなみに僕が前見たのは多分NHKで谷中のアトリエが取材された事があってその時。
 彼を評するのに「西洋と東洋の融合」なんていうみたいだけどこれはそんな簡単なものじゃない。ってか融合されてるか?確かに伝統的な屏風絵の枠からは大きくはみ出ているように思う(よくは知らないので多分、だけど)。「須田の朝」という大きな作品がある。HPの作品のところで見れるんだけど本当に圧倒的。あの赤。多分金箔を何らかの手段で化学変化させたか燃やしたかだろうけど…。欲しい。三百万だけど。将来小さいのでいいから何かの記念に作ってもらいたいな。
 惜しむらくはこの人、小さい作品だとアレ?ってのが結構ある事。クレヨンの落書きみたいなっていうと失礼だけどなんていうか絵の具が重い感じがして。T1も言ったけど確実に大きな作品の方がいい人な気はしました。躍動感とか陳腐な事、言いたくないんだけどね。
 でもこの人まだ若いのでこれからますます渋くなっていくでしょう。すごい期待?してます。

アランウエスト公式HP
http://www.allanwest.jp/japanese/

 そうそう、それで今日はT1、それにT1彼女も同行。3時間くらいは一緒にいたのに一言も喋りませんでした(苦笑。話振ったりするとうなずいたり笑ったりはしてくれて全然嫌な感じはしないんだけどなぜか言葉は発しないんだなー。謎。まぁしぐさが可愛かったので良しとします。ずっとT1の裾つかんでる辺りもな。ちょっとうらやましいぜ。

 ちなみに今日はとっても忙しく銀座→学校→レッスン→学校→多摩センター→渋谷→帰宅というコース。明日からの合宿の準備が大変。この他にも色々あったけど大変なので書くの止めます。

 得たもの

 プロテイン700g
 ワイン2本(合宿サプライズ品)
 闇のイージス
 鉄腕バーディ

 ワインとプロテインを剥き出しにして持って歩き回る僕は結構異様でした。

 明日から合宿。

PRIDE

2004年8月23日 感想文。
 ケビンランデルマンいいねー!勝ち方が格好良い!ミルコをストレート一発からたこ殴り。最初止められる前の速攻もよかったし凄く。あくまでタックルで行くのかと思いきや(多分ミルコもそう思ってたのでは?)フェイントで殴り倒して。
 今回のカードはかなりいいかも。戦闘竜とかいう元力士も負けちゃったけどよくやったしその後の巨人対決もよかった。ボクシングは嫌いだけどルールで縛られて無い状態でのパンチ合戦は凄くいいね。燃える。ニンジャがあんなに殴り負けるってのも意外。明らかに相手の方が上手かった。

 ってかマークコールマンって39歳だったのね…。そんな年だったなんて…でもこれもいい試合だよ本当。ヒョードル相手に。もっとあっさり負けちゃうかと思ったけどホント紙一重だし。

 しかし小川の試合は塩いなぁ…相手は始まった瞬間ころっと倒れるし。意味わかんねぇよどう見てもスリップ?一人で違う次元で戦ってる感じがする…。

準々決勝
 ランデルマンのバックドロップすごかったなー。首折らないどころか意識も飛ばずにあっさりKOしちゃってるヒョードルは既に人じゃないけど。
 ハリトーノフはよく流血するねぇ…。しかしランデルマンが「こいつ人を殺しそうな戦い方する」とか言ってたけど確かに怖いっす。徹底的にやる人。ってか負けた選手(シュルト)が「怖い」っていうの始めて聞いたかも…。喧嘩する人間がやるときは徹底的にやるってのがちょっと分かったような…。
 …なんじゃこりゃ?まぁ絵は奇麗。色使いが変で多分これはアメリカとかでドキュメンタリー撮るのに使ってるフィルムじゃないかな?専門的なことは知らないけど日本のものとかハリウッド映画には絶対無い発色(と思ったらハイビジョンのデジタルカメラ?だそうで)。
 ストーリーが?です。冒頭5分で主人公死ぬしつーかポスター見てこの鏡の男がヴィドックで探偵なんだと思ってし本物のヴィドックはなんつーかただのオヤジだし(でも設定的にはアクション出来る)。全てを「錬金術師だから」とか言う理由で片付けようとする割には鏡の男はヨワヨワだし。顔に手とか入るし弾とか跳ね返せるしワープも出来るのにまともにデブ(主人公)とやりあってやっと倒して油断してるところをあっさり刺されるし。裏番組の体操個人予選の方が100倍面白かったね。鏡の男の動きよりゃ床の動きの方が派手だしデブはカメラに助けてもらわないとどうしようもないし。華がないね。
 ちょっと見たらクリムゾンリバーと脚本は同じ人ですか。そりゃ期待しちゃ駄目だわ。

 でもね、絵はよかったっす。空間の把握っつーか色彩感覚が変で絵にはなってるかなと。でもそれは「意外でいい」のであって「安定で安心」って感じではないのです。キャシャーンの絵の良さ、色彩とか構図の良さはベタ安定で安心できる良さだったんですね。上手くいってない近未来は茶色系で独裁国家は赤黒基本、とか文字(キリル文字、漢字)の乱用?とか。その辺は正反対で脚本が終わってるってトコは一緒だ、うん。こいつら娯楽作品作ってるって自覚あるんかねー。
 ところで「クメール族の衣装」は実在するんすかね?

 あ、名言。「女に歩調合わせない男に用はねぇんだよ。」だそうです。Byエロマニア。

 今日?祖母の家へ。多分世界中の音楽の中で一番好きなベートーベンの月光を弾いた。ピアノ好きなんだよなー。じゃあなんでヴァイオリン始めたんだよ、って話

 明日からはお誕生日ウィ−クです。祝福を強要します。僕と出会うと一杯奢らされますよ?

休館。

2004年7月18日 感想文。
 1時間かけてたどり着いた学校付近のジムはおやすみの日でした。
 髪の毛を切ろうとして寄った付近の美容室は貸切になっていました。
 ついでにウチの近くの美容室も付近のデパートでバーゲンの為バカ混みで無理でした。

 あーやーになっちゃう。折角学校まで行ったのに。遠いのに。そうでもないか。

 帰りにちょっと渋谷でお買い物。消耗品系(非御洒落系)Tシャツとハーフパンツを求めてひっさびさのRight-Onへ。バーゲン中だったのでその隙に安くサーファー系?のTシャツを2枚ほど購入。しかし昨今のハーフパンツはなんでヨレヨレのトランクスもどきしかないのかねー?謎である。っていうかハーパンなんてこういう価格帯の店以外のどこで売られてるのかも謎だ。高いハーパンなんぞ見た事も無い。なんかこの店、久しぶりにきたら「15分毎にアナウンスを入れる」ってのが決まりになってるっぽく(新人?に教育してたのを立ち聞き)、おそらく15分毎にスーパーの様な安っぽいマイクでの安っぽいアオリが入る。しかもハーパン試着してみたら大きくて付いてた店員にその旨伝えたら「店頭にある分しかないんですよねー」
…しっとるわい。気のきかない人でした。店員が声をかけないのがポリシーの店で客に言われた事すら判らないんじゃいないも同じだ店員。しかも特にバーゲン品の棚は結構ぐちゃぐちゃ。客が群がってるわけでもないんだから同種のものまとめるとか畳みなおすとかその程度の事はやりましょうよ。印象の悪い店ではなるべく買いたくないのですがまぁ安かったのでTシャツは購入。たぶんこの店の客は15分で入れ替わるんだろうなぁとかぼんやり思いつつ。

 暇暇と言いつつもこまごまとした用事はあるのでした。

あ、そうそうTOEICの問題集も買いました。文法系特化の。やっぱり理屈で覚えてないのでツラい部分が…。過去分詞とかさっぱりですよ。ある程度は勘でわかるけど勘でわからないといきなり詰まるという。過程がない解き方だからなぁ…。

 購入。
 「イエスタデイをうたって」4巻
 最高。この作者が書く漫画は悲しいほどに事件が起きないのだけれどそのダラダラ感とこの漫画の日常世界はよくマッチしてると思う。だらだら続く日常とそれへの刺激としての小さな事件。別に宇宙人が攻めてくるわけでも核戦争が起こるわけでも地球滅亡まであと350日な訳でもなく。異様(って程でもないか、いっときの鶴田健二?字がわからん。とか萩原ほどじゃない)に遅筆でこれも2年ぶりとかなのかな?新刊出るの。奥付見てないから正確ではありませんが。主人公が羨ましい事この上ないのですが…今風邪で寝ている友達は氷枕に「柚原」と名づけたそうな。

 「からくりサーカス」33?巻
 惰性で買ってる(失礼!)からくりサーカスもついに「うしおととら」に(冊数で)並んでしまったという事でまぁ感慨深いというか。しかしこの作品はザッピング…とは言わないかもしれないけど主人公格が沢山居て視点がちょろちょろ移るのでうしとらと同じペースでやってりゃ長くもなるの、かも。最初はどうなる事かと思ったけどやっぱり面白い(うしとらには遠く及ばないけど)。
 作者の勧善懲悪というかなんというかいい意味で「少年漫画っ!」って感じのスタンスも凄く好き。安心して子供に読ませられますね。ポジティブなのに僕が嫌いじゃないかなり珍しいものです。あ、この作者の所からはサンデーで今かなりの勢いで売れてる作家が結構旅立ってるってのもいいね。安西信行とか雷句誠とか。あんまり絵の影響受けてるようには思えないけど…。
 サンデー自体も(多少オタク向けな要素も含みつつも)作家を大事にしてるのかみんな長生きしますよね。一発で終わらず大体2作目以降も売れるし。ゆうきまさみはこけつつある気もしないでもない。松本→新谷→ゆうきと三代に渡ってファン(後から知った)の僕としてはそろそろ有望なお弟子さんに目を向けてもいいのかも、とか思ったり。
 「焼きたて!ジャぱん」13?巻
 まぁこれも惰性。面白いけど1年に5回は読まない気がする。暇なら読むけど。現代ミスター味っ子じゃん、みたいな(そういや風邪の噂で復活するとかなんとか)。リアクションのつきぬけっぷりはTV版だけど。

ショス蛸。

2004年6月26日 感想文。
 室内楽交響曲(弦楽四重奏曲第八番の編曲版)最高です。このヒステリックに後から追い立てられる気分。主題の再現部で今でもよく使われるハイファイ化(という名前じゃないだろうけど…いきなり古いラジオっぽく下がなくなる効果)が使われてたりしてそれもまた良し。前にも多分ココに書いた気がするけどapexってところから出てる1000円のこのCD、浄夜、室内楽交響曲、シベリウスのアンダンテフェスティーボと鬱になる選曲。プッチーニの菊も入ってるけどこれはこの中ではマシか?

 まぁ何故タイトルが蛸、かと言えば最初は誤変換な訳ですがショゴス…蛸?という風な広がりからなわけです。ショゴス…ってのはクトゥルー神話の登場人物でそれは蛸だったんではないかと(本当は蛸なのはクトゥルー)。んでその元ネタを探しているうちに…ってこれ昨日の日記かいてるつもりが今日のになってる…日付移動しよう。
 そうそう、探してるうちにジーザスを思い出したのでした。かなりクトゥルーからの引用がある模様。ティンダロスハウンド、シャンタクバード(以上二つは24の保有する兵器。ティンダロスはロールスみたいなカッコした擬装戦車。シャンタクバードは武装ヘリ)そして恐怖山脈(山に篭った殺人狂の元自衛隊員と高校の遠足組が鉢合わせる話のサブタイ…って文見ると改めて無茶な設定だな…っていうかこの辺全て覚えてる自分が嫌)。ジーザスは結構そういう遊びが多いのです。「鷹は舞い降りた」とか(元ネタは「鷲は舞い降りた」)…。っていうか改めて全巻見直して見るとジーザスのサブタイって強烈…。考えてつけたんだろうな…ってすごく感じる。この原作者の最初の作品だったみたいだし。
 今連載されているイージスもいいんだけど素敵度ではジーザスにはかないませんね。読みなおそっと…。

 その前に昨日の日記書かなきゃ…。

鉄人28号

2004年6月23日 感想文。
 リメイク?ロボが出てこないでひたすら正太郎少年ががんばり続けるという(最後にちょっと出てくる)。
 そしてかなりハードな内容。大戦中に軍医として従軍した医師がその時熱病で仲間を失い(自分が安楽死させた)自分と自分の息子も感染した事から息子(多分もう死んでる。終盤出てくるけどミイラっぽいし)を救うために過疎?の村に住み着き住民相手に人体実験を繰り返す、という筋。結局屋敷は火事になり(この手の話の定番w)医師は救いにきた28号を見て「フフフ…まるで哀れむような目をしているな鉄人…しかし気をつけたまえ、同じ穴の狢、という話もある…」などとつぶやきつつ息子を抱いたまま死を選ぶ。なんか昔の邦画とか参考にしてそうな感じ。線路上で下っ端が警官に取り囲まれて掴まるシーンとか。

 でも絵は相変らず昔のまま。
 結局あの後うちの学校に来ていた7に連絡。しかし本番近いから練習したいとの事でお断り。他にこういう状態の自分が気を紛らわせることのできる相手はみんな忙しく、失意の内に本屋をうろついている時にふと映画を見る事を思いつく。んで何故か「シルミド」が見たくなってきて丁度ピアを見たら今から向かって丁度いい時間、という事で渋谷へ。
 なんか映画館の名前を覚えるのを忘れて渋谷中の映画館を回った気もするけどそんな感じで予告編の最中に入場できました。デビルマンの予告は見れたけどあれならキャシャーンの方がセンスいいなぁ…とか。

 シルミド。★★★★★。
実話を元にした金日成暗殺部隊の話。男くさい。むしろ漢。男塾かよ、っていう原始的な拷問耐久訓練があったり女とやりたいあまりに隊を脱走して実際やっちゃうバカがいたり(殺されますよ)とドキドキ。いやでもこれ最後の方めっちゃ泣けます。今日は鬱だったってのもあるけど(鬱…というのは僕の場合は感情を押さえられなくなってるってのと同義なんで喜怒哀楽も激しくなるのです。大体悲しくて泣くんだけど)泣きましたよ。某所で書かれていたように絆で結ばれた仲間がやむをえなく外部の力によって殺しあわされ、結局名誉を失ったまま共産ゲリラとして殺されるというのはむごすぎる。最後に血文字でバスの座席に自分の名前を記すのなんて…って冷静に考えれば手榴弾使ったらその署名も吹っ飛んじゃうんですけどね。
 そういう野暮な突っ込みをしなければ本当に面白い映画です。オトコノコ限定で。破壊屋で言われていた唯一の美男子、ってのが結局誰だかさっぱりわからなかったけど。曹長白竜に似てたなぁ…。僕が他にみた韓国映画って「シュリ」だけであれも凄く面白くて僕の中での韓国映画の評価はとても高いのでした。国自体は好きじゃないけど。まぁミリヲタだしね。戦争ネタを作りやすい国家ってのがいいのか悪いのか…。

 その後一旦学校に戻り学園祭関連の集まり、そして亜矢へ。今回は出演4バンドでみんな毛色が違ってなんだかさっぱり。入ってみたらいるの10代の女の子ばっかり(90%くらい)だし。駄目だったのは特に亜矢前だったCOMA。エレクトロニクス?系のあっきらかに浮いてる演奏。客も全然ノらないし。まぁ10代の女の子の目当ては最初のバンドで、でも彼らは全然そんな媚び系じゃないのに何でこんな客層なのか謎なのでした。寝ながら聞いてたけどちょっと好みの曲も。次のゴースキップだったかなんだったかのVoは声が変で曲も微妙で…でも凄くステージング上手かったしそれより演奏自体が上手かった。悲しいことに。
 まぁ亜矢はトリで…その頃には客平均年齢は10歳はあがってたね(笑。曲はいつもの中心。新しいアルバム出したのにそれからは2曲のみ(多分。)。選択の朝は日本語で。なんか髪の毛が茶色くなって広がっちゃって少し野暮ったい感じ。キレイだけどなんかもっとキレイに見せられるんじゃ?って思ったりしてね。ギターの人は相変わらず店長に似てた。上手いね。
 全体的にはPAが悪い。多分。低音出過ぎ。バスドラとベースが極端に通りが良くてVoが消されてて聞こえない。なんかしまりのない音(多分低音出すぎて輪郭がないから歌詞も聞き取れないんじゃないかな)。亜矢みたいなゴリゴリの曲ならまぁ多少歌詞なんて聞こえなくても問題ないんだけど他のバンドはそれでかなり損だったような…。バスドラ出てるとぱっと聞きは派手でいいんだけどさー。次のワンマンが心配だ…。ASIA、BOXXとそういえば亜矢のワンマンは両方行ってるんですね僕。ASIAの方が盛り上がってたような…。

"Standsfield?"

2004年6月3日 感想文。
"At your service"

"This is... from... Mathilda"

"Shit..."

 はい、自分の映画史上最高の名場面。この映画、何度見たか分からないけどまた見ちゃいました。ジブリの作品以上みてるかも。多分6回目とか7回目とか。でも久しぶりだったから結構忘れてて楽しかったのでした。ゲイリーオールドマンはこの作品での演技が最高でしょうって知ったかぶってみたもののそういや他に何か見たといったらそういやハンニバルでの大富豪くらいかなぁと思ったりもする。あれよく覚えてないけど確かチョイ役だったし(地雷震の作者のブルーなんたらを思い出すね)。でも彼の、といわずとも他の誰と比べてもぶっとんだ印象の残り方だった事は確か。ジャンレノも結局この時が最高だったような。これ以後は親日家の変な親父、しかもこれ以降駄作しか作ってないようなベッソンとの腐れ縁?も解消できずという。まぁこの映画が良かっただけ、なのかも知れませんけど。
 そうそう、どっかでこの映画の初期スクリプトみたら最後のシーンはマチルダがレオンのコートを着て(レオンはそれまでに死んでる?)喚いてるスタンフィールドの前に現われ、リングを放ってコートの前を開けると手榴弾が沢山…ってシーンだったらしい。それもそれなりに格好いいけどマチルダ死んだらあんまりにも救いが無いよなこの話…(といっても上映版は最後狙いすぎだと思うけど)。

そのサイトからの引用。

Mathilda appears. She wears Leon’s large overcoat. A silenced gun at hand. Her face is harsh and immobile like never before. In front of building’s entry, two cops look at her, stunned. This will be their last expression.

She gets in the corridor. At the end, STANSFIELD laughs together with his colleagues.

Mathilda advances until the white sheet on the ground. She crouches down, lifts one end. Leon’s got blood everywhere, but his expression is sweet and relaxed. Mathilda caresses his cheeks.

A man tips on STANSFIELD’s back. The group turns and sees the little girl crouched near the corpse.

Mathilda kisses Leon’s mouth and stands up. She leaves her gun on the floor.



She looks at STANSFIELD, straight in his eyes, with a big smile.

STANSFIELD doesn’t understand. Mathilda pulls her hand out of a pocket and launches something to him.

STANSFIELD catches the object. It’s a metal ring.

STANSFIELD understands lesser and lesser.



Mathilda opens her overcoat: inside, a dozen of granades everywhere. One lacks its ring.

STANSFIELD UNDERSTANDS EVERYTHING.



http://homepage3.nifty.com/lattes_pie01_gary/Professional2.jpg

ちょっといいかも。

 でもまぁ映画はそれで完結した一つの世界で、そこに出演してる誰が実際他のところでどうだろうとどうでもいいのです僕には。

藤井フミヤのTrueLove、懐かしいね。

 今日は歯痛。痛み止めをOverDose。したらちょっと気分悪い。これが続くようなら月曜に神経とさよなら。ずっと憂鬱。でも明日もテスト。明日はジム行ってみようかな。
今やってる。ロマーヌ・ボーランジェ(http://www.oct.zaq.ne.jp/afaas008/yokohama9709.jpg)って女優、昔の友達に似てる…彼女はデンマークと日本人のハーフでしたがこの人はベトナムの血が四分の一ほどはいってるみたいですね。つーかこの人美人ですか?僕はあんまりそうは思いませんが。
映画自体はフランスもの。あんまりフランスの見たこと無いけどなんか普通の「無軌道な若者」系な気がする。普通の映画。

 今日はカウンセリング。「愛を感じているサルは愛を感じていないサルよりも風邪をひきにくい?」という話。調べたらネットに載ってる限りでは風とは関係ないような…。まぁいいけど。

かつて…

2004年5月25日 感想文。
 FMWで「アミーゴ・ウルトラ対バルタニア星人」の試合が行われたとき、特別ルールで「リング上での巨大化および光線技は反則」と取り決められました…そうです。もしかして↓のことかな?

第4試合 30分1本勝負
アミーゴ・ウルトラ (10分32秒 バルタニア星人1号
○ウルトラマン・シート 変形サーフボード(?))バルタニア星人2号×


 ああくだらない…いかに今日暇だったかわかりますね。


 凄いですねブッシュ。刑務所解体するんだって!イラク新生の証として。いやぁ目の付け所が違う!やっぱりアレだよね、もうそろそろ建物も古いしいっそ新しくして最初から拷問用の機械を据え付け…

 …違う違う。 きっとあの刑務所は呪われてて善良なアメリカ兵も中に入るとフセインの呪いで気が狂って…
 
 …もうやめよう。僕も止めるから君はもう大統領辞めたまえブッシュ君。
 …ブッシュが辞めて何がよくなるか全くわかりませんが。ま、政治家なんてみんなワルモノだけど流石にブッシュほどアホな人間はいないでしょう。…信じたいですそれくらいは。なんか凄く悲しい事を言ってる気がする。
 あ、どうでもいいけど今日発表された「5か条」みたいな〜か条の発表はしばしば今日のように「何も目新しい事がないけれどマスコミに記事にしてもらいたい」時に使われるテクニックです。PR的に。

 
 そうそう、今日は昔母が録画しておいてくれたもののいまいちだったので最後まで見てなかった芸術劇場の「ピアソラの全て」に挑戦。ネットで調べたら結構ピアソラの資料としては濃い?ものだったっぽいっすね。感謝>母。特にヴァイオリン関係は丁度自分が今ジプシーとかタンゴとかに興味涎ずるずるなこのごろなのでかなりいい感じでした。

--SETLIST--
フアン・ホセ・モサリーニ・タンゴ・オーケストラ(97.7.1 渋谷シアターコクーン)
来るべきもの、現実との3分間

モサリーニ&アントニオ・アグリ五重奏団(97.7.1 渋谷シアターコクーン)
五重奏のためのコンチェルト、AA印の悲しみ

アサド兄弟(97.7.3 渋谷シアターコクーン)
"タンゴ組曲"から アンダンテ〜アレグロ

アサド兄弟&フェルナンド・スアレス・パス(97.7.3 渋谷シアターコクーン)
"タンゴの歴史"から 酒場1900、レビラード

小松亮太 with THE TANGUISTS(97.11.13 江古田Buddy)
ブエノスアイレスの夏

エマニュエル・アックス&パブロ・シーグレル(97.7.4 渋谷シアターコクーン)
リベルタンゴ、天使のミロンガ、タンガータ

ヨーヨー・マ (録音風景)
リベルタンゴ

ギドン・クレーメル(97.9.21 紀尾井ホール)
(タンゴ・エチュード)、ブエノスアイレス午前零時、パチューリ、鮫、"タンゴの歴史"から カフェ1930 今日のコンサート、ブエノスアイレスの冬、アレグロ・タンガービレ、デカリシモ、ミケランジェロ70、ブエノスアイレス午前零時

ミルバ&アストル・ピアソラ・モダン・タンゴ五重奏団(88.6.26 中野サンプラザ)
ブエノスアイレスで私は死のう、もしかしてまだ、ブエノスアイレスの夏、孤独の歳月、ロコへのバラード、ミケランジェロ70、忘却、チェ・タンゴ・チェ

アストル・ピアソラ・モダン・タンゴ五重奏団(1980 西ドイツ放送協会スタジオ)
アディオス・ノニーノ

 …だそうです。ちなみにまたも途中で挫折しました。昨日へんな時間に寝た割に昼夜逆転はまずいと言う事で昼前には起きてたお陰でちょっと睡眠不足。だってこれ、あまりにレベル高すぎて集中してないと聞いてらんないんですよ。最後の方(ピアソラの「孤独の歳月」の頭)まではいったんだけどね。諦めました。あ、あと放送に気付いてから親が撮ったらしいんで頭が一曲切れてます。一曲くらいなんだって感じだけどこんな濃いもの見せられたら。アサド兄弟とか絶対二人共電波で繋がってるもん。
 特に現実との三分間、五重奏のためのコンチェルト、タンゴ組曲、酒場1900、小松亮太のブエノスアイレスの夏、タンガータ、鮫、ブエノスアイレスで私は死のう辺り…って2,3曲あげるつもりが順に挙げてくと一人一つはあるわけね、見せ場。微妙な曲もあるにはあったけど(ちょっと現代より過ぎっていうか早い話難しくてあんまり面白くない。聞き込んだらいいのかも)。午前零時での入りと終わりも素敵過ぎだし。ヴァイオリンもだけど重くてなんか憂鬱?な感じはピアノがあるといいなぁと思いました。一番好きな曲月光だしね俺。

そんな今日でした。ショパンのノクターン(27-2)のサラサーテ編曲に午前中は感動してたんだけどなぁ…。
 今やってたんすよテレ東で。何故かデニスロドマンが出演(中盤功名心に焦り首の骨を骨折して死亡)してたりするスカイダイビング映画なわけですが。調べると結構駄目評価なのに結構面白い。主人公が硝子の塔でシャロンストーン誘惑してた変なマッチョに似てるけど(髪の毛のうさんくささが)。…って全く何の気なしに書いてから調べたらやっぱり同一人物でしたか。変態イメージしかないからなぁ奴…。

 確かに結構面白いんだけどラストで師匠が墜落死してる後方20mくらいで女の手を握って来年も頑張ろうとか盛り上がるのはやめよう。しかもお前警官だろ。あっさり仕事を忘れないように(忘れて犯罪者かばったりする)。まぁ師匠が死んだ事より女優先なのは役者が役者だけに変態って事で仕方のないところですか。

Quartett!

2004年5月20日 感想文。
 まぁヴァイオリン弾きだしね、うひひ。手を出してみました。ヨゴレなので。一応音大?が舞台の恋愛モノ。まぁ絵も好きだし…(「北へ。」の絵師ね)。

 しかしせいぜい★★★☆☆かなぁ…。

 ストーリーが安直…なのはまぁ王道という事で許してあげないでもないけど(前作白詰草話より数百倍マシ)この絵師、ヴァイオリン描けてない。まぁヴァイオリンって人間とおなじ位曲線に溢れててだからデッサンの課題になったりもするわけでそれを人間ほど描きなれてない人が書いたら上手く描けるわけが無いんだけど(一文が長くて分かりにくい)。正面からなら兎も角演奏シーンなんか…。この辺、「のだめ」の人も苦労してるっぽい…っていうか要するに全く描けてないんだけど。まぁまぁ仕方ないのかもしれない。しかしこの絵師は割合他のパーツは自分の画風に取り込めてるだけに楽器が浮いてる気がするなぁ僕は。
 あとそもそも楽器全部を勝手に解釈?してるのか形が違う。塗りも変。そんな楽器ありません。

 あとは…演奏が…

 って調べたらVnの人、モー娘。なんかの録音なんかもやってるんじゃないか…手ぇ抜いただろ絶対…。まだ一人しかクリアしてないんだけどなんつーかムラがありすぎ。愛の挨拶だったかな、既に数時間前の記憶が気化してるけどヒロインっぽい女の子とデュオやるところのアレンジなんかはとってもいいし上手いのに…
 …ってなんか色々読んでるとわざと下手に弾いたんですか、そうですか。別のどの場面が下手だったとか覚えてないからそういう事もあるかもしれません。まぁわざとならいいんじゃないすか?

 
 ま、ネタ的には好きではあるわけだしボリュームは無いけど(一回クリアにせいぜい1時間半)中庸な評価でした。絵は好きだし前作に比べてギャグがかなりいいので。ただ相変わらずエロである意味が見えない…いいじゃん全年齢で。絵師の力できっと売れるよ。

 あ、そうそう。現実はこんな簡単に愛と気合で上手くはなれません、とちょっとシャクなので言ってみる。

追記:04 05/26

 風邪引いて昼夜逆転して寝れないのでコンプしてみました(数日前)。かなりたるかったので全力で既読スキップON、別窓でネット回遊しながらでしたが。
 ま、結論としてはちょっと評価上昇。最初にやったシナリオともう一人が一番「クサい王道(本番直前に怪我をして云々と幼い頃の師匠に認めてもらいたくて云々)」で最後の一本は軽くドロドロ。まぁありがちといえばありがち(爺の妄執)だけどそこにちょっとだけ(ヒロインと全く関係ないところで起こるにしろ)新しい密売という要素を付け加えたので及第点をあげよう。全部クリアすると現われるシナリオはただの後日談なのでただでさえ薄っぺらい本編のおまけでとっても薄っぺらい。今から本編はじまるのかと思ったのに。まぁまとめ方も無難…

 結論:シナリオ一本の分量2倍に増やしてあまりに唐突なHシーンを削除すればキャラクターとかは生きてるんだからコンシューマで売れます。っていうかそうしてくださいそこそこは面白かったので。

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