ワイルド・バレット
http://www.wild-bullet.jp/

 残念。アメリカで06年公開(原題:Running Scared)で漸く日本で公開されたと思ったらほぼスルー気味。そんな不幸な作品のようですが、相当いいです。作風的にもタランティーノが褒めるのがすごくわかる。そして売れない映画のくせに?子役をはじめ、結構どこかで見たような人が出ています。あとイケメン。というかタランティーノが製作総指揮とかだったら違和感なくそれなりに売れた(というか「売ってもらえた」が正しい気もする…)んじゃなかろーか。
 あと予算なかったんでしょうが公式がやる気なさすぎです。チープなのは仕方ないとしても嘘というか…全然作品を理解しないで書いてますよね?何がマフィアの暗部に迫るだよ…。そもそも邦題意味不明だし(確かに原題のままでももっと意味がわからないとは思いますがね)…。半分寝ながらやっつけで仕事をやるような人は嫌いです。


 今日は朝?から東の方で打ち合わせがあり、次が夕方で時間も余るしなんか久しぶりに映画でもみるかな、って思って調べたんですが見たかったダークナイトも落下の王国もほぼ終わっちゃってるし容疑者Xなんて見たくもないし、まぁつまらんなぁと思っていて、片っ端から今公開されてる作品のあらすじなどを見ていき、その中から選んだのがこれでした。こんな選びかたしたのははじめてだけど、あたりでよかった。

 多分R-18で、ところどころ精神的に相当きつい場面があったりします(主にサイコ夫婦の辺り)。でもそういうのが大丈夫(ああでも結構要求レベル高いかも…)な人にはめちゃくちゃ楽しめる作品かなと。ぼくは終始にやにやしていました。

http://www.cinema.janjan.jp/0810/0809268174/1.php
 ここで言及されているように、この作品では重要な役割を持つ銃がアリスでいうなんとかウサギの役を果たしています。銃を持った人にその都度スポットが当たるから結構くるくる移動がある上にダンナだけでなく奥さんも平行して動いたりしてて視点が相当入り乱れてるのにそれがあまり説明不足にもならず、しかもやたら運に頼って散らばった話を回収するのではなく一応はかっこよくまとめてるなと。ああでも確かに最後は蛇足かな。別にそういう映画じゃないんだから無理(相当無理です)にハッピーに終わらなくても。

 そしてリプレイ多用、同じ場所で時系列を重ねて動かしたりカメラが面白い動きをしています(普通に斜めに寄っていくところで微妙にずれたりどスタンダードな角度で微妙にへたくそなのが気になったんですが…)。こういう画面の使い方(全体的な色もふくめて)好き。

 ラストもああこれがちゃんとしたどんでん返しですよ。うまいですよ。笑顔が出たらもう話は終わりだろと思わせてあれですよ。こっちは劇中楽しすぎてオープニングなんて忘れてるしつながってないことに違和感なんか全然感じてなかったのにいやいやいや。

 難癖つけるとすると画面が白すぎて相当な割合で字幕が同化してて読めないって所。使われてるのはわかりやすい英語が多いんですが、それでも全く英語わからない人には相当不親切というかストレスたまる設計になっています。

==映画感想文終わり================


 で、打ち合わせ→映画のあとは高校同級生ズのお誕生日会。温泉行った仲間です。今度はスキーに行くらしいです。まぁ定番なのでぐだぐだと話題もないような話題でチャットして終わり。
 この中の一人が12月に僕好みらしい女の子を紹介してくれるらしいんですが、その会はどんな形式になるのかと思いきや、なんと(?)僕ら以外全員さくらの合コン??になるようです。みんな僕らの一挙手一投足を見物するために座ってるという…。なんだそれ。つうか俺全員知ってるからいいけど相手の子は相当なアウェー感でしょ。大丈夫なのか?そしてなんで俺が店を選定するんだ(「だってあたしが選ぶと冷凍のパスタが出てくる店とか文句言うんだもん」って…そりゃそうだけどさ。)?そんな変な会になるとかならないとか。楽しみではあります。


 明日も朝から練習。ここの所土日も朝から起きていて、なんか損してる気分。どっちかっていうと実は得してるはずなんですが。
 来週は夜、
火曜:半休または一日休んでN林とあわせ後飲み
木曜:人材屋に転職相談
金曜から:青森へ

つう感じ。11月全般も結構埋まってきています。新規の楽しみな(取れるかは未定)クライアントが来日するしね。頑張って年末まで走りましょー…ってそろそろ一度くらいは軽く倒れておいた方がよい気がする…。
 きっかけがあったわけでもないけれど、なんとなく突然合点がいったので。YYの話。

 ここにも時々登場する社長秘書YYは、周囲にあまりお友達のいない人です。それは僕が見たところあまりに出来上がっていて冷たそうだからというのもあるんですが、もうひとつ、彼女は多分同僚程度の仲の人の前ではほとんど自分というものをさらしません。それは隠しているのではなく、他のみんなが見ているのは虚像だ、という意味。
 その虚像は完璧なんですが、それは完璧であるがゆえに…という表現は安っぽいな、要するに普通の人間には絶対あるはずの矛盾がないというかある種の指向性の元にすべてきれいに整列してるんですね。だから逆にうそっぽい。さらにいうなら彼女が作ろうとしてる「社長秘書」なんてものはきっと漫画やドラマの中にしかいないもの。だからいくらそのイメージに沿って完璧なイメージを作り出しても不自然さはぬぐえない、ってのが一番大きな間違いな気がします。だっていまどき現実のどこにまじめな口調で「道化さん、昨日(さくじつ)はどちらでお召し上がりになったの?私(わたくし)もご相伴させていただきたかったわ」なんて口をきく人間がいるかね(まぁ弊社にはいるわけですが現実)。

 時々誰かに訊かれて僕が話していたのは彼女は「『べき』で動いている人」だということ。YYにはある意味での主体性はなく、役割(といってもそれを選ぶ意思はもちろんある人なんですが)として自分に何が求められているかに過敏というか優先順位としてそちらの方が高いというか、それを主人としている感じなんですね。他人にも結構そういうものを求めるし、職場内でヒエラルキーを作る(グループアシスタントを使おうとしたりとか逆に周囲から見て笑えるほど社長を立てたり。出かける時は必ず玄関まで行ってお辞儀してお見送りですからね)のが好きというか事実作って他の人に煙たがられてるのも多分そんな理由です。自分がやらなければならないこと、他人がやらなければならないことを明確にしていなければ嫌なんでしょう。


 さて、ここまでがYYの分析。前々から彼女のそういうヒエラルキー作りたがる癖と僕が誰かのイヌになりたい(全然Mではありませんが)…というか秘書とかそういう役割がやりたいなぁと漠然と考えているのとはなんか似ているのかなぁと思っていたんですが、というのが今日のお話。

 僕は昔(一番最初のころに書いたかもしれない)カウンセリングを受けていた時に「ACを疑う」といわれたことがあるんですが(こんなことクライアントに言っていいのか?)、そのころ自分で言っていたのが「演技でこの性格をやっているのに今は自分とその人格の境目がわからない」みたいなこと。漫画的なんですが頭の中では、仮面を引っ張ってとろうとしてるのに顔がびよーんって伸びて離れないようなイメージでした。
 そこから立ち直って?僕が大学に入った当初やっていたのが「印象の操作」というゲーム。要するに「こういう風に思われよう」って決めて、それに沿って自分の振る舞いだとか服装を決めていくという…ああこれもなんて不健全。大体「こんな感じのことを何回言われたら成功」みたいなルールだと思ったんだけど、結構成功してたと思います。つーか立ち直ってないじゃんこれ。

 このゲームと同時期に考えていたのが「自由でありたい」ということ(そう考えるとこの二つが平行していたのはある意味で反動だったのかな?)。このころは無意識的に自分を制限するのはいやだけど意識してやるのは別にOKって線引きだったんじゃないかなぁ…多分。で、自由というより制限しない、好きなことを好きなだけやる。他人にいくら迷惑をかけてもしらない、みたいなスタンスで色々やってました。別に公共のもの壊したりとかはしてないけど迷惑掛けた人間様にはごめんなさい。


 あれなんで暗黒自分史語ってるんだ(ベッドに転がりながら書いてるから実は眠いんだ)?まぁとにかくそんなこともあり、でも色々あって治った(過剰にストレスをためずにやりたいことをやることができるようになった)と思ってたんですが、それがそうでもないんだな、というのが今日の「気づき」なんですわ。
 こないだ新入りのちゃきちゃきした派遣さんに「あんたはおばさんの転がし方がうまい、猫なで声とかでてるし」とか言われた時にも思ったというか気づいたんですが、たいした役割期待があるわけでもないはずのこの組織の中で僕は「かわいい新入りの男の子」をやっていたんですね。それも暇だからなんだろうなぁと思うんですが。
 結局過剰に期待通りに演じようとするのは僕もYYも一緒ってことで、だからといって気づいていたとしても二人とも舞台で演技中だからメタ的になってしまうこの種の言及はしない(というかそもそも自覚的かどうかすらわからない)けど、これが原因で僕らはなんか不思議と仲良しなのかなと、そんなことを思ったわけでした。


 だからなにー?って話ではあるんだけどそもそもここで吐いてる話のほぼすべてがだからなにっつうレベルなんだから。

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