髪の毛が

2009年7月17日 非日常
髪の毛が
髪の毛が
髪の毛が
 なんか髪の毛の中途半端伸び期に見られる変な寝癖が憎らしい今日この頃です。なおしてもなおしても…

 いま、朝の…何時だ?もうタイムゾーンが一日に変わりまくるので考えることをやめています。NYだってサマータイムなのに部屋の時計は普通になってたりしてこの旅行、時間の種類がたくさんすぎる。NY的には午前6時半、カリフォルニア時間だと3時半、シカゴ時間で5時半。もう好きなの適当に選んでください。ちなみに外は暗いですよ。

 でアムトラックの中、あんま快適じゃないわ。寒いし…。普通っちゃ普通なんだろうけど結構払ってる意識の上で考えてしまうとちょっといただけない。あ、昨日食事で向かいに座った子供に「DDRって知ってる?」って言われました。一緒になった親は子供がゲーム中毒で困ってるようでした。けけけ。ちなみにボーイスカウトで山登った帰りだってさ。日本語教えてあげたり。LAに住んでるけど日本人の友達はいなくて、周りは韓国系が多いんだってさ。


 なんだろ、書くべきことで書いてないことがあるのかな?もちこんだウィスキーが不思議な味だったり髪の毛洗いたいけどシャンプーがなかったりそういうこと?違うね。


 さて、LAでついに列車を降りて(ちなみにユニバーサルスタジオの結構近くだったみたい)、まずバスです。なんかLAって赤い。土だけじゃなく空気とか。来るのなんて超ひさしぶり、多分15年ぶりとか、なんだけどこんなに南だったかな?ってのが不思議で不思議で。植物もそうだけど建物の感じとか土とか、相当乾いててすっげえ南に来た感じ。アメリカって気がしない。どっちかっていうと間違えてメキシコ(列車で国境に近いところ通ったみたいだけど)きちゃいましたって風情。SFって全然そんな感じじゃなかった気がするんだけどなぁ…。風景としては好きじゃないです。
 で、バスは二時間くらいかけて接続のアムトラック(多分運営がここから変わって、Amtrack Californiaとかになってる)の駅。そっからまた電車に乗ったところなんだけど、また5時間近くかかるようですよ。ここの乗り継ぎは時間がまったくなくて荷物チェックインの列に並んでる間に残り10分くらいになって焦った。本当は4,5ブロック先にマックが見えたから昼飯食いたかったんだけど…というわけで朝から何も食ってません。雑に出来てるから一回空腹の波越えればそんなに気にならないのはいいところね。…うそ。ちょっと食欲落ちてるのよね。鳴るけど減らないのよ、腹。まぁ好都合といえば好都合。でも「経験」する回数が減っちゃうってのはなんにしろ悲しいこと。明日昼は絶対ファーストフード!あ、でもあさっての空港でもいいのかなぁ…というか半ば強制的にそうなる気もする。

 ところでアムトラックは始終鳴らします。ホーン。どうやら踏み切りごとにならす決まりになっているようで、明らかに誰も待ってない(というか見渡す限り荒野)踏み切りでも通過前からしばらく鳴らし続けます。これが結構うるさいのよね。ほぼ鳴らしっぱなしになる区間も多いし。

 そういや乗り継ぎ便待ってる列に並んでたら前にいた女の子(10代後半くらい)に「そんなん(Thinkpad)どこで買ったの?」って言われたわけ。突然。だから「トーキョーで買ったべさ」って答えたら「やっぱねー。もうこの辺じゃそんなもん買えないわよ。みんなMacかDellよ!International Business Machinesはもうアメリカの会社じゃないわ!」とか言われました。突然。このガキよくIBMがなんの略か知ってるなぁ…。ある意味すげえ。でも「略」って英語でなんていうかわからなかったから適当に返して会話が終わってしまいました。結構ばかっぽい外見だったのにねぇ…恐るべし。あとシリコンバレーがなんとかって言ってた。

 最近何かでアメリカ人に占める白人比率が落ちてる(場所によって非白人が過半数になったんだっけ)とかってのを読んだ気がしたんだけど、まさにこの旅でそれを実感。長距離アムトラックはやたら白人率が高かったけど、それ以外の所ではホント白人減ったんだか他のが増えたんだか。あと関係ないけど(書いたっけ?)日本人すくない。いまって夏休み直前な人が普通な気もするし多分時期的なもんもあるだろうけどド定番くさい観光スポット行ってもほとんど日本人いないのよ。ちょっと驚き。だってねぇ。なんかどこ行ってもいるじゃん(でも多分少ないのは日本人だけじゃなくアジア人全体。中国人も韓国人も少ない気がしますよ)。

 そうだそうだ、欲望の一極集中って怖いねっての書こうと思ってたんだ。いまのみんながほしいものって、今までにないほど異常に一致しているんだと思う。それは大雑把にいえば価値判断の参考にする情報源がみんな似通ってきてるってことにある。これはネットの発達によって爆発的に促進されたことかもしれないけれど、マスメディアの発達によって徐々?におこってきたことで、ずっと続いてる流れ。例えば世界で一番うまいフランス料理を作る人が誰か、興味があれば日本に住んでたって簡単に知ることができちゃう。今まではその人がフランスにいるとしたらフランスに行く、って結構高いハードルがあって時間もかかるし金もかかるしだったはず。というかそれ以前に日本で有名な人くらいなら詳しく知っててもフランスの人なんて名前くらいだったりしたはず。現実的なアクセスが限られてるんだからそれを乗り越えようって特別の情熱を持った人意外は別にそんなに興味もわかなかったはず。でもそれがもし手元で実現しちゃったらどうなるんだろう、ってこと(この例の場合はそもそもやたら高いからロブション恵比寿に出来たってフレンチ食べたかったら毎回行かないだろうけど…)。
 あー別にグローバリゼーション批判をしたいんじゃないんだけどさ、いや違うな、それ自体はイヤなんだけど、地域固有の文化が圧殺されるって文脈でグローバリゼーションが悪いってんじゃないのよ。
 均質化は本当に際限なく進むとしたら死ぬほど味気ないしつまんないと思うけど、ここで述べたいのは例えば雇用の問題。単なる看板の架け替えによるグローバルブランドの進出ってのは大雑把にいえばそれまで佐藤商店で働いてた人がウォルマートで働くようになるってだけ。その際に脱落する人も問題だけど、同じ業種に取って代わられて、必要とされる雇用の数がそう変わらないのならば、それは環境の変化に適応できる種類が生存する、という言い方もできるわけで、残酷ではあるけれど、ある種自然の法則通りだともいえるんだと思う。
 でもこれから機械なり技術的ななにかが進んで「成功の複製」が可能になってしまったら、過度に集中する欲望を「一種類の最高の商品」で賄えるようになってしまう。それは確かに最適化の一形態だろうけど、例えば複製の人的コストが低かったら大部分の人は仕事をなくすよね。だって複製可能になった商品の値段は落ちるから(複製せずに高価格を維持するって戦略も勿論ありだけど、自分のブランドを傷つけない完全な複製を誰にでも手の届く価格で提供できてしかもいままで以上に儲かるなら手を出す人は多いような気がする)、「ほしかったものそのものが手に入る」というブランド的な意味でも、価格競争力の面でも、No2より下の同様の商品の生き残る理由はない(現実的には1カテゴリ1つってのはありえないから少数が生き残るって形だろうけど)。そうしたら2位以降のものを作る人はどうなっちゃうんだろう。上で書いたように、1位の製品を作るために新たな雇用が生まれればいいけど、それが生まれなかった場合。これがグローバリゼーションが貧困を生むって、やつなのかなぁ、よくしらんけど。
 本当は情報源がそれぞれもっとセグメント化してそれぞれに最適な欲望(幻想かもしれないけど)を惹起すればいいんだろうけど、誰でも情報発信が可能になってしまったこの時代に発信側の情報を統制するって無理だし、どうなんでしょうね。少なくともマスメディアは読者数をとるためにいつでも最大公約数的な情報発信をせざるをえないわけで。それともそんなに都合よくいろんなものがカネもかからず複製できるような時代にはなりませんか。

 あ、SFの港見えてきた…なつかしいな。前きたときNapaからの帰りの船から見えたの、写真撮ったわ。3年ぶりとかだけど、なんか意外に「帰ってきた」って気持ちがあったりする(ほら、海外の都市に二度行くことなんてそうそうないから)。バスを降りたFerry Buildingも何回も通ったところだし、金がないから美味そうなレストランに入れなかったところだし、地下鉄だって、親戚の家の周りだって、全て(でもないけど)に見覚えがある。なんかこれって素敵な感覚。

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