自分のクセ

2011年4月10日 日常
 昨日は長年の友人の中でも特別な「6時間の人」の1人、SUの結婚式。彼女も含めたこのグループとは高校2年の時知り合ってるから都合…もう干支が一回転するくらいの勢いで長い付き合いになっているというのはなんというか、改めて考えると不思議。当たり前のことだけど、年をとればとるほど、「長い付き合いの友人」の「長さ」は長くなっていくわけで、10年前には自分がもう大人(という表現は本当の意味で果たして正しいのか知らんが)になっていた、なんてことを考えると感慨深いわけです。

 式は代官山のレストラン(ひらまつ系の例のあそこ)でキリスト教、ということでああまた胡散臭いバイト神父なのか…と思っていたら出てきたのはある面とてもまっとうな方で驚き。顔はなんか結構うさんくさいけど、台本だけっぽくないちゃんと考えた説教をしてくれてる感じがとてもよいね。場を和ませたいのかギャグというか冗談というかそういうものが多くて最初はどうだかな、とも思ったけど締めるところをちゃんと締められてるのでそれでも品がなくなったりはせず。
 キリスト教というと自分に生半可に知識があるせいで発狂しそうになることが多…くもないか、でも一番思い出に残ってるのが以前義理で出席させられた恐怖の少人数低予算結婚式(勿論うさんくさい白人バイト神父…ってバイトか確証持ってるわけじゃないけど)だったりして怖かったんだけど、未信者同士の結婚…つまりいつもお世話になっている神父/牧師さんにお願いするってことができない人にとってもちゃんとしたところでやればちゃんとした人にお願いすることができるものなんだな、と思ったわけです。ちゃんと年賀状くらいはだせよ?

 まぁそんな感じで久しぶり(?)に式自体もいいなーと思ったのがひとつ。あ、でもバイトで楽隊のピアノが2回ほど落ちたのが許せませんでした。どういう経緯で彼女たちがでてきたのかわからないけれど、せっかくほかのすべてがよかったのだから演奏だってちゃんと信頼できる人を探せればよかったのに、というのが(まぁ自分がそういう業界だから、というのもきっとありつつ)ちょっと残念。

 披露宴の飯はそれなりにうまい。前同じ系列の銀座の店でやったカップルもいたんだけど、やっぱり美味かった記憶があるね。あとで聞いてみようと思うけど高いんだろうな…ええ、二人ともダンナは大手上場企業ですね。んで、今回はなんとというか、同じ同級生6人組の1人、歌姫さんとのコラボというイベントがあり、ヴァイオリンを弾いたのでした…。木曜日に一回リハやっただけでそこでソロ全部の書き直しを命ぜられたりして結構ピンチ、具体的には当日早起きしたのに書き終わらずに電車の中でも楽譜書きながら移動して…という感じだったんだけど、まぁそこそこはいったのかな。書きかけの楽譜持ったまま式に参列したぜ。
 肝心の演奏までに結局譜面は書き終わらず後半は気合の全アドリブ、んで気温の具合かなにかわからんけど弾き始めたら多用する開放弦のチューニングが狂ってて休みがないからあわわと思ったとか思った以上に緊張したとかそりゃさ、色々あるけど。 ちなみに僕らのテーブルでの感想は「お前ヴァイオリンホントに弾けたんだ」「あてぶりだと思ってた」「新婦がお前のことばっか注目してて歌ってる歌姫のことほとんど見てなかったのがウケた」など。

 その後移動して二次会。この会は幹事の統括だったので色々大変だった…って演奏させてその後もかよ、って感じでホント客としてわいきゃいできる瞬間がない日だよ。始まる前のテーブルセッティングやってクローク作って流れも確認して。んで突然入りにBGM指定があるって話が出たからサビの秒数確認させてエレベータ往復して上るのにかかる秒数はかって指示して、受付始まったら受付時間かかりすぎて詰まってるからって臨時で受付1口増やして対応しながら遅れてくる新郎新婦に状況説明してあばばばば、始まったらはじまったで新郎新婦遅刻してきてるからおせおせだからタイムテーブル組みなおしてただでさえ言っといた分量より相当多く発注されてるフードに手がついてなくて減ってないからアナウンスを入れさせ、そんなことしてる間に残り時間が一時間切ってきたのでお土産の梱包ばらしてどう考えても構造上ボトルネックになるクロークの荷物渡しをスムーズにするためにフロウと人の配置考えて使いやすそうな人をスカウトして役割を割り振り、お見送りの間にクローク札を預かって荷物を探させ挨拶終わった頃には渡してスムーズに流し(その途中でウェルカム…あれはドールか?陶器の人形割っちゃったごめんね…謝りました)75人だかを30分できれいに片付けて会計すませて新郎新婦を荷物とともにタクシーに詰め込んでかいさーん!!!と思ったら「あれ何これで帰るの?三次会は?」とか言われてしょうがないから一群引き連れて繁華街まで移動する間に土曜の夜に急にまとまった人数が入れそうな店を探してネゴってる内になんか場所は変わるし最初は7人の予定があれよというまに3グループ合流で20人ですかそうですかあなた20人って簡単に言うけどあと15分でその人数入れる店見つけろって言うんですか…で、見つけたけどね。


 ま、俺よくやったなって話です要するに。んで結構ぐったりして移動中とか3次会とか気を抜ける場面ではほとんど寝てて、ああ自分はやっぱりオンオフの落差がすごいあるんだなと改めて思ったのです。スイッチが入るとものすごくやるけど、入らないと周りに合わせることすらやらない(できない)んだなー、という。いや好き嫌いが激しいとかって方向じゃなくてね(激しいけど、それはそれで別の話)。
 なんかそれと関係してるかはわからないけれど思い出されるのが「自覚的であるかどうか」ってのが自分の中のキーワードだって話。よく思うのが悪をなすことについて、それは自覚的であればある程度許されるのではないか、といったこと。なんていうか、「それが世間から悪とされると自覚しているのならば行為を起こすこと自体は倫理的に許される」って意味で、その結果として罰せられたりすることから逃れることが出来るって意図ではないですよ。
 逆に言えば結果を想像せず無自覚に何かを行う、ということがもっとも許せないということでもある。で、話を戻すと自分は明確にゴールがないものとかが苦手なのよね、要するに。苦手で、どう振舞えばいいかよくわからなくなって、結局ほどほどに付き合ったりができずに全部遮断して寝ちゃう。だってこれから色々体力精神力を使う展開になるってのがわかっているんだからそれならその前に少しでも休んでおくってのは当たり前な話でしょ、みたいな。

 ま、今回みたいな場合は周囲もわかってるからほっといてくれるし、やりやすかったのは本当。ただすべての現場でそういうわけじゃないからもう少しなんていうか、最低限のところくらいはきっちりしていきたいなと思ったりはするんです。思うだけですけどね。


 ぐだぐだ書いたけど、なんか今回の結婚式は全般的に思い出深いものだったってことです。勿論新婦SUとは特別に仲がよい関係であったわけで、その彼女の門出を飾るために少しでも(絶対少しじゃないけどな!)役に立てたなら本当に、心の底からうれしいな、って思えたのが一番なんだよ。
 あそうそうダンナも別にぜんぜん昔からの関係者じゃないけど会ってみたら結構いいやつで、それが自分のモチベーションが下がらなかった理由のひとつでもある、ってことも書いときましょう。どう見てもネクラなヲタで喋りも全然なんだけど、中身はいいやつなんだろうなって思えたのよね。なんか自分の周り、特に自分が大事にしている友達のパートナーってそういう深い部分で残念な人が多いように感じて(香港に一緒に2回も行った★さんとかな…)いる中では素直に喜べて本当によかったと思います。幸せであってください。

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索