伊坂幸太郎を読むのは何年振りか、というか前何を読んだかも覚えていないんだけど、ちょっと機会があり、また時間もあったので読んでみました。

 やあ、中途半端ですね。設定が緩く、謎が残ると言うよりはどうとでも解釈できる=多分作者の中でも決まってないんだろうなあ、という雰囲気が漂う部分が多い。

 確かにテーマは大きいし興味があるんだけど、なんというか構えだけ見せてやっぱこのテーマムリでしたわ…って諦めちゃった感じがする、といえばいいのかな。なんかこう切り取る言葉には耳触りがいいものが多いのに中身はふにゃふにゃだよねー残念。

 なんていうか一番アレレだったのは魔王のほうの最後のシーン、主人公、あれ「対決」したわけじゃないし、そもそもどうしようと思ってたわけでもなく、とりあえず敵が出たから顔出してみて、どうにかしようとおもったら苦しくなってきちゃったっていう…なにそれ。

 ただ全体主義に向かっていく不気味さみたいなのはよく描かれていて、アンダーソンさんはその部分においては役割を果たしていると思います。なんか小話用の配役ってどうなのよってちょっと思うけどね。でも彼のおかげでこの本を読んだ中国人はとてもいやな気分になっただろうなあ、と思ったのでした。別にこんなことは日本特有ではなく、第二次世界大戦の時アメリカで日本人は結構な仕打ちを受けたらしいし、国と国との関係が悪くなれば、その国から来た人にとっては色々面倒な事があるでしょう、というのは残念ながら普遍的な事なんだろうなあと思ったりはします。


 あ全然関係ないけど、引っ越すかも。

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