ということをたまに思う。多分いままで書いたことがなかったと思うので、書いてみることにする。

 そう思ったのは、2つの場面。ひとつは言葉で、ひとつは食事。自分の世界が中途半端に(というのは言葉のアヤだけど)広いから、自分とまったく違う文化圏の要素をあまり取り入れない、というのが共通の原因な気がする。

 ひとつめの言葉の話し。中国語(標準語)にはあまり外来語由来のものが多くないと思う。勿論ブランドや製品にはある。有名なものだと可口可乐(コカコーラ)とか。ただ、これは言葉としては「浮いて」いて、なんていうか、日本語で言うといつまで経ってもカタカナという雰囲気。外来語を外来語として使っていて、まあこの音を表記するならこの漢字だよな...というだけといえばだけの。
 僕がここで書きたかったのは「そういえば外来語由来だよね」というようなもの。例えば魚の卵であるところの「イクラ」はロシア語由来なのはトリビア的なコネタが好きだったら結構知られている話。そんなような言葉...ってここまで微妙だと僕がまだ中国語レベル低いから外来語由来だって認識できてないだけって説明も成り立ってしまうけど...。

 とりあえずここで書きたかったのは外来語の受容では実はなくて、中国語が結構硬直してるのではないかな、ということの一例として出したかったのです。なんか語彙が更新されていなくて、新しい概念を消化できないかんじ。日本語だって別にすごいわけじゃなくて単に「とりあえずカタカナに」というので吸収してるような気がするんだけど、それすらできていないというか...。いや、逆に機能的ともいえるんだけど。

 例えば柜(gui)。これは「棚・箱」をあらわす言葉なんだけど、靴箱は鞋柜だし食器棚餐柜、キッチン用品入れるのは厨柜で服を入れるのは衣柜。みんな「性質+柜」でできてる。
 ほかにも料理用のボウルも大皿も同じく「盘」だったりして、区別がない。エスキモーが雪に何種類もの名前をつけていたのは生活上必要だから、という説に沿うならお前らそれで不便じゃないの?って話になるんだけど、どうなんでしょうね。元々中国にあったものに関しては勿論いろいろ細かく分かれてる気がするんだけど(例えば辛さに麻辣...しびれる辛さと単なる辣の区別があったりとか)、最近出来たものとか導入されたものに関して消化できてないような...という。

 ただ消化できてない、言葉を変えるとそのまんまやんけ、というのはひとつは僕が日本人であり、文字で意味を捉えてしまうから、ということも多分原因のひとつではあると思います。そりゃ「衣=服」と「柜=棚」だったらそりゃねえ、とかね。

 あでも日本語だって、冷静に考えれば例えば「本棚」って言いますよねえって話で...。どうなんでしょう(結論を見失う)。


 長くなり始めてしまったけど、二個目は料理。誰かが書いていたけど、中華って最近全然進化してないのよね。それと対比するために僕がたまに出す例がフレンチ。フレンチだって結構歴史と格式みたいなところがあると思うんだけど(ダシに使う割にはよくしらない)、若手のシェフが現れて伝統的なやり方を変える、といったことはたまに起こってる気がする。
 最近で一番わかりやすいのが化学の方法論を取り入れた分子料理…とこれは厳密に言えばフレンチだけの潮流ではないけど...まあとにかく中華でそういった新しさを見ることはほとんどない。料理としては周辺国のやり方を取り入れる、というのはよくやっているみたいだけど、なんていうか新しくないんだよね。
 中華は大きく8つに分かれるといわれていて、それぞれが全く違うアプローチで出来ていて、本当に懐が深い。だから別にわざわざヨーロッパやら日本やら東南アジアなのか、の技法をいまさら取り入れんでも、ということなのかもしれないけど、なんていうか中華で出会う新しさってあくまで「食べたことない地方の味」であって、その味や調理方法自体は1000年前からあります、みたいな話なんだよね。らーめんとかつくっちゃってるって意味では日本で進化してますけど。

 中国の色々な伝統文化は文化大革命の時にだいぶ殺されたと言われていて、料理なんかもそうなのかもしれない。音楽の面を考えても、ようやく(というほど直近ではないけど)伝統の上に新しい要素や考え方・技法を取り入れたものが出始めているわけで、もう何年かすれば色々でてくるかもしれないとは思いつつ。

 あ、言葉の話に戻ると、広東語、特に香港における広東語はおそろしく英語を受容しています。これは勿論元イギリス領であったということもあるし、恐らく広東語自体が口語ベースで文字は後付けなので表音であればなんでもよい、ということで元々柔軟であったということに由来するんだと思うんだけど(普通にアルファベット一文字とか使います...広東語さっぱりなので適切な例がだせないけどDとかよく見る)。あとアルファベットじゃないけどこないだ深圳で"New"を牛(niu)と表記してる店があって、あーたしかに~と思ったりもしましたよ。


PS
 不動産屋さんにちょっかいかける計画は当日朝になって「すみません突然彼氏がくることになりキャンセルさせてください」という考えうる中でわりと最悪に近い理由でドタキャンくらいました。彼氏の存在は別にいいとして、なぜそれを俺に言う...という。なんか無性にくやしくなるわけ。
 で、次会ったときに聞いてみたら彼は香港で働いてるんだそうな。近いって言っても2時間。しかも中国なのに外国扱いだから会いに行くにもこっちからだとビザが必要と...なんかしんみり(?)しちゃいました。

 なーんて。こちらであんまり日本人といちゃつく気はないので、面白そう(そしてかわいい)女子にはなんとかくらいついて行こうと思いますが、いかに・・・って顧客に色々言われるって結構あれだよなあ...つつしみ持たなきゃなあ...。


あっと思い出したから追記するけど、楽譜は乐谱(簡体字なだけで同じ)で、レシピは菜谱なんだよね。菜は料理という意味(例:四川料理=四川菜、さらに縮めて川菜と書くけど)。ほかにも譜あるんだろうなー。

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