【夕方でしかも飲んでないのにもう眠い・超上から目線で人を馬鹿にしてます】 
 仕事のこと。先日、来年度の商品の価格決定会議があり、お達しがあったので参加した。細かく何を話したか、というのはどうでもいいんだけど、やたら紛糾した会議の議題が「え、今それを話すの・・・?」という内容で、ある種決定的に落胆したという本日の話。
 商売をする会社ならどの会社も価格戦略というのはもっとも重要な要素のひとつだと思う。商売は究極にシンプルに言ってしまえば「何を」「いくらで仕入れて(or作って)」「いくらで売るか」という3つでしかない、と言おうと思えば言えなくもないわけで。
 その価格決定のための会議の席上でなされた発言は「それを知らなかったら去年まであなたたちはどうやって値段決めてきたんですか?」という内容。端的に言ってしまえば過去ン十年何も考えていなかったという事で、そうやってダーツで決めたかのごとく適当な値決めで動いておいて後で「いやあれは高かったから売れなかったんだ」とか言ってるのかお前ら…というね。僕が入ってまだ一年ちょいだけど、いままでそういう事でさんざんっぱら大騒ぎしていたのを見ているので、なんていうか本当に悲しくて。

 そこで考えたこと。例えば上で書いた「何も考えていない」というのは当たり前だけどある種の比喩。特にこんな商売、好きでみんなやってるわけで、そのことについて考えている時はその人なりに真面目に考えている、考えようとしているのは事実(と思われる)。だけど出てくる結論があたかも何も考えていないかのような頭の悪いものになるのはなんでなんだろう?と思った時に、ああもしかしたら思考を絞ることに慣れていないor出来ないのかな、という所に思い至ったんです。
 これって一時期流行った(いまもか?)ロジカルシンキングの正反対のようなものなのかも。普通何か問題に直面して解決方法を考えるとき、今自分は何に対して答えを出さなきゃいけなくて、その解決のために考えられる選択肢はいくつあって、Aはこういういい所があるけど悪いところも…Bはこういう…というような過程を(多分誰しも)たどるはず。
 だけど人間の頭って中途半端に並列思考ができるものだから自然と浮かんでくるいろんなノイズとか、考えてる最中に隣の人が喋りだした事が入ってきたり、色々ある。それをうまく排除というか思考の手綱を取って結論を出す方向に向かっていかなきゃいけないんだけど、残念ながらそれができない人がいる。みんなで「美味しいお米はコシヒカリかササニシキかどっちだろう」と話し合ってる途中に「お米の白さって何で決まるんだろう、年間の日射量かな」とか口に出す阿呆。もちろん、あまりガチガチに思考の枠を絞りすぎると新しい考えが入ってこなくてそれも問題なんだけど今はそういう話じゃなく…。
 そういう思考を絞れない人もその話し合いの場でその人なりに脳をフル回転させてるんだけど、その何割かは出したい結論とは近接しているけど実際全く関係してこないような内容のことを考えていて、効率だけ考えれば空転してるのと変わらない。だけどすっごい頭使ってる気になる。でもやっぱり何の寄与もしてなくて外から見ると「何も考えてない」と同じなんだよね・・・。

 
 こうした事は怖くて、社内で口に出せません。そもそもこういう思考方法のことって習って身につけるものでは恐らくないから、どう言い方を考えても「頭悪いね」っていう話をどう伝えるか、になってしまう(申し訳ないけど事実そう思う)というのが大きな理由。そして恐ろしく無力感を感じるのは、そういう人たちと僕はどうやって仕事をしたらいいのか見当もつかないということ。「頭が悪い」というと自分も含めて何か足し算ができないとかそういう事のように感じてしまうけど、普通に話している分には普通なわけですそういう人も。ただ話の規模が大きかったり時間軸が長かったりで抽象度が高くなるものを思考できない人たちとチームを組んでも、僕は何かが達成できる気がしない。かといって、僕が仕入れて僕が営業して僕が…というのは勿論無理。だったら他の人とうまくやるしかないんだけど、こういうサプライチェーンみたいななんていうか流れってどこかに穴があったら破綻するわけで、これどうやったら解決するの・・・?というのが、この落胆と孤独感なのでした。あとなんか今更かも知れないけど頭が悪いってどういう事かをすごくクリアに認識できた気がする。

 どうすっかなー。仕事の内容はとっても楽しいんだけど、やっぱここに長くいても仕方ない気がしてきました。自分が腐るのが怖い(二重の意味で)。

 まあ美味しいものでも食べてゆっくり考えますか。

コメント

nophoto
zama
2011年10月30日23:49

端的に言ってしまえば上と下の能力差(ただし下〉上)というのはどこにでもある真問題なのかなとかおもったり。

私の上司も経験による総合的な知識や知恵は劣る部分もありますが、ある一分野では本当か!?と思うほど無脳な場面がたまに垣間見えます。

道化
2011年10月31日22:25

あー上下の能力差を感じているのではないです。というか個人的には年取っても人は賢くならずにバカはバカのママの君でいて?だと思ってるので、要するに何歳になってもバカ含有率は変わらないと思ってます。年上だから優れている/賢くあるはずと思ってるとがっかりするんじゃないですかね。あと下が思う「上が能力ない」ってのはどこまで先を見ているかという場合も多い気もします。
上も下も全員ぼんくらだけど仕事は一人じゃできないし、というもっと本人にとっては困った
、でも客観的に見れば多分傲慢な話なのでした。

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