http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/searchdiary?word=%2A%5B%B5%AE%BB%D6%CD%A4%B2%F0%5D

にある「骨太」というのがとても的を射てると感じた作品。上の書評を偶然読んで、んで買った。悪い点を先に上げれば

 ・相当そもそもな話、タイトルが何を指してるか結局よくわからない(回顧という体裁だけど大事件は起こり真実を知った主人公や周囲の人物の生き方は変わるが、別に世界自体はあまり変わってないような気がする。しかもさらに未来に向けて書いてるからそのタイトルが「新世界より」じゃおかしいし)
 ・記憶操作について結局真相がよくわからないような
 ・愧死機構の発現はDNAに組み込まれてるんだったら誰に拾われて教育されたかって関係あるのかな
 ・エロシーンがなんか義務的。いらない気がする
 ・TVバラエティを意識してるのか謎の「またぎ」が時々うっとおしい(「その時私たちはこれが更なる悲劇の始まりだとは知らなかったのだ…」みたいなのでパラグラフが終わる)

 とかってのはあるはあるんだけど、全体的にはとても落ち着いてよく練られていて世界に隙がなくて、すばらしい、そして日本人が書いたんだよねーって強く思わされる作品です。本当に世界がよく作られていて(多分日本の原風景みたいななんとなく僕たちが持っているイメージを取り込んでるから文章でわざわざ書きこまなくてもそのイメージを伝えられるって所もあると思うけど)だからオチというか最後を知ってももう一度読みたいと思えるんだよね。勢い重視だと最後まで読むとすぐご馳走様になっちゃいがちなんだけど。一日で全部読みましたです(ので若干中盤眠たかった部分があり、上記の説明がもしかしたらされてる部分があるのかも)。


 最近小説を読む量が昔に比べて圧倒的に減ってるんだけど、そのくせ当たりと思えるものに会う可能性がめちゃくちゃ高くなってる。これは選球眼がよくなったのか自分のハードルが下がったのか…。まぁどちらであれ自分の幸福度が高くなっていることだけは事実で、だからそんなことどうでもいいのかもしれないんだけどね。この傾向が続くといいなあ。

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